現状維持を現実的なものだと勘違いしている人は多いです。
しかし、実は現状維持程非現実的なものはありません。
何故なら、時代はいつも進化し、時の流れは前に進んでいっているのに対し、
自分がそこから動かないのは、逆行して退化しているのと同じだからです。
肉体を健康に保つ為の『現状維持』であれば、それは大いに取り組むべきなのですが、
自分の現状を何も変えようとしない、何も取り組まない、何も望まない人は、
刻一刻と退化していっているという事になります。
今通用している事が、この先も通用するなんて事はあり得ない、というのは言わなくてもわかるはずなのに、現状維持を崇拝している人は非常に多いです。
しかしそれは、変化への恐れから来る言い訳でしかありません。
全ての人間、全ての生き物が、何かしらいつも新しい望みを胸の内に抱きます。
キリンだって、「高いところにある葉っぱが食べたい」と思ったからこそ首が長く伸びたのです。
特にこれだけ情報が多い現代では、「あれが欲しい」「これが欲しい」と思う機会は沢山あるはず。
その全てを手に入れなければいけない、という事ではもちろん無いのですが、
自分が心から望んでいる事を、素直に求めたいと思う一方で、
最悪な結果になる事への恐怖から『現状維持』を継続しようとすると、そこに待っているのは自然淘汰です。
キリンも首が伸びなければ、下の方の葉っぱを他の動物に食べられて、飢えて絶滅していたかもしれません。
つまり、人間社会に置き換えると、嫌煙され輪の中に入れなくなり生活が困難になっていきます。
現状維持を好む人は、何故か嫌われやすいです。
嫌な事があったとしても、ただ何か行動するわけでもなく、毎日を耐え忍ぶ。
そうすればとりあえずは生きていけるし、今以上に困る事は無いからその状況に甘んじる。
しかし、何がきっかけで生活が一変するかは分かりません。
そんな時、今まで自分で頭を使ってチャレンジしてこなかったが故に、どうしたら良いかわからなくなる。
なんでも人任せになる。
なんでも人のせいにする。
自慢できるものが無いから、手持ちのカードで極端に威張り散らすようになる。
自分がしてきたのと同じように人に我慢を強いるようになる。
そして、現状維持を続けてきたが為に、いつの間にか皆んなの共有する価値観からかけ離れてしまい、相手にされなくなる・・・等。
特に最近は時代の流れが早いので、一瞬の隙に玉手箱を開けた浦島太郎にもなりかねません。
何も、必ず社会の価値観に合わせなければいけない、というわけでは無いのですが、
それでも、自分の心が望む方向に動き出す、という事についていつも真剣に向き合わなければならないと思うのです。
それが進化であり、自然の流れであり、与えられた命を責任を持って生き抜くという事なのです。